色んな"ジミーペイジモデル"まとめ ギター編

ジミーペイジの使用機材、又はその音を出すための機材紹介第一弾です。

ペイジの音がかっこいいーって色々調べてると、やっぱりペイジの音を再現したい楽器メーカーの人は多いようで、色々なペイジの音再現の機材が発売されてます。ちょっとまとめてみることにしました。

今回はギター編です。

レスポール

ジミーペイジといえばやっぱりサンバーストのレスポールを低く構えたあの姿が浮かびますよね。
彼の所有していたヴィンテージのレスポールSTDは2本ありまして、それぞれ#1(ナンバー1),#2(ナンバー2)と呼ばれています。
この記事で紹介したサイトなどを参照していただけると詳しい所まで知ることができるかと思います。


さて、まず1973年の本物の映像です。

この動画とか物凄く良い音だと思うんですよね。PUポジションやボリュームを絞った感じも色んなパターンで音を出してくれているんで面白いですね。ソロで2回編集点が入っているのが残念ですが・・・
動画を見るに使われているギターは恐らく#1です。たしか#2はこのツアーの後に購入されたものだったハズなので。この映画は映像が差し替えらえたりして色々使われているので間違っていたらすみません。



本家Gibsonからは3回(4回?)くらいシグネチャーモデルが出てます。

1990年代後半に出た#1モデル
#1のネックシェイプにコイルタップできる回路がついてるらしいです。

このモデルはネットで見かける情報によると評判悪いみたいですね。ソースが確認できていないので本当かどうかはわかりませんが、ペイジ本人も仕上がりにいい反応を示さなかったとかなんとか。
本物はペグのみゴールドパーツですが、このモデルは他の金属パーツもゴールドカラーのものが使用されていますね。



2004~2007年?くらいに出た#1モデル
これは出た時の事覚えてます。なんかすごく高かった覚えがある。ちゃんと(?)シャーラータイプのペグを付けてから一端外してゴールドのグローヴァーに取り替えて、シャーラーの跡をのこしてあるらしいです。ものすごく無駄な再現度。


2008年に出たブラックビューティーモデル
これは2007年の再結成のFor Your Lifeとかで使ってたやつのレプリカで、1970年に盗難に遭ってしまった3PUのブラックビューティーが元になってると思われます。盗まれたほうのギターは盗まれる直前にPUセレクターの場所にトグルスイッチが3つに増設されてた写真があって、このシグネチャーの特殊な回路はそれを再現したものなんでしょうか・・・?
盗まれたほうは単に3つのPUのオンオフとかなのかもしれませんが。この2008年のほうはPUセレクターのトグルスイッチが6回路仕様になってて、PUの組み合わせを変えたりコイルタップしたPUを交えたりできるみたいです。しかもアームまでついてるんでかなり豪華なギターですね。

2007年のFor Your Life

盗まれたほうのギターが使われてる動画。1970年のRoyal Albert Hallの映像



2009年に出た#2モデル
これは#2配線を完全に再現して、PUの下についてるスイッチまでちゃんとついてるモデルです。
これは同じギターでも発売時にさらに3種類のラインナップがあって、25本がペイジ本人のサイン入りでトムマーフィーがエイジド加工したもの、100本がペイジのサインがないもの、もう200本が普通のカスタムショップのVOS仕様ということらしいです。
勿論25本のやつが一番高いやつですが、定価で250万くらいの値段がついたみたいです。すげー。



Gibson以外のペイジ再現モデルです。

EdwardsのE-LP- 112LTS/RE SUPER CIRCUITというモデル。
#1の見た目にエイジド加工してあって#2のサーキットが載ってるみたいですね。自分のレスポールに施した配線はこのEdwardsのものだと思われます。
PUはフロントにダンカンのSH-1n、リアに同じくダンカンのSH-5が載せてあるとのこと。

※追記 E-LP-112以外にもNo2配線を廃したE-LP-105というモデルがあるようです。こちらは所有されている方のブログです。




今度Tokaiから出るLS-JIMMYというモデル。
これは先日の記事でも書きましたが、Zepのトリビュートバンド、Mr.JimmyのJimmy桜井さんのシグネチャーモデルという名目で出るギターです。
上に書いたEdwardsもそうですけど、Jimmy Pageという名前を使っちゃうと権利の問題とかで色々大変らしいです。(桜井さんが言ってました。)
やっぱり色合い的に#2っぽいですね。


KTR1960 Next Page
これはMusic Land Key(楽器屋)とCrews、そしてK&T Pickupのコラボモデルです。
一度興味本位で試奏させてもらったんですが良い音がしたのを覚えています。ペグにヴィンテージのグロヴァーを使ったりする辺りかなりのこだわりがあるようです。あとPUはコイルタップをしても音が細くなりすぎないように工夫がしてあるらしいです。KeyはGibsonを置くのをやめてしまって(!)KTRのギターを猛プッシュしてました。

細かい仕様を見たり店員さんの説明を聞く限り、ペイジのものをそのまま再現しようとしたギターではないみたいで、そのかわりメーカーのこだわりを盛り込んだギターのようです、



EDS-1275 (SGダブルネック)

Gibsonにはカタログモデルとして元々EDS-1275のラインナップがあるんですが、ペイジ仕様にこだわろうとするとだいぶ外観が変わってしまいます。
一目でわかる特徴としてブリッジとテイルピースの距離が通常のEDS-1275はSGやレスポール等と同じようなTOM仕様(ブリッジの形状が違うので厳密には違います)になっているのに対し、ペイジ仕様のものはテイルピースがボディエンドギリギリの場所に取り付けてあってかなり広くなっています。

この青い○で囲んであるところ


こちらが現行モデル


他にはヘッドやペグの形や位置とか、PUセレクターの形なんかが違うようです。
ペイジ仕様のEDS-1275についてはJimmy桜井さんのインタビューにまとめられています。
買ってからペイジ仕様にモデファイする人もいるらしいんですが、テイルピースの位置に関してはこのインタビューにあるように弦のテンションやネックの差し込み角が関係してくるので色々と勝手が違ってくるようです。



そこでGibsonから2007年にペイジシグネチャーモデルが出ました。
ぱっと見た感じPUセレクターのカバーの色と形が違いますが、かなりそれっぽいんじゃないでしょうか。


Gibson以外だと、その傘下のEpiphoneからもEG-1275というモデルが出てます。
詳しく書いてあるサイトが見つからなかったのでこちらで。
ペイジモデルという明記はありませんが、ブリッジとテイルピースの距離がペイジっぽい仕様になってますね。
メイプルトップマホガニーバックで、コントロールもトグルスイッチが一つ多いのでペイジのものとは色々異なるみたいですけど、見た目がいかしてると思います。


他には国産メーカーからも出ています。BurnyとGrecoです。
どちらも生産自体は終わってるんですが、時々中古で楽器屋に出ているものを見かけますね。上に貼ったJimmy桜井さんのインタビューでも話が出てますが、こだわろうと思うとどちらも微妙に違う仕様らしいです。


あとは現行で出ているダブルネックですが、Music Land KeyからもオリジナルモデルとしてJP-12Wというモデルが出ています。これに関しての蘊蓄を店員さんからきいたんですが、担当の人が相当なペイジ好きで、予算の中でできる限りペイジ仕様に近づける努力をしてあるそうです。ペイジ仕様と違う!と思う所は交換可能な場所が多いのでご自分で交換してください、とのこと。
ヘッドにロゴがついてないのも、デカールとか貼ってくださいってことなんでしょうね。
韓国製で、かなり値段を押さえてあるようです。



その他ペイジのギター

まずはテレキャスター

『ペイジと言えばレスポールってイメージだけど実は初期の頃はテレキャスを使っててしかも天国への階段のあのソロはテレキャスで録音されたものなんだ!』 っていう文章はペイジの機材が好きな人なら一度は見たことがあると思います。
ペイジのテレキャスターと言えばヤードバーズ時代から使ってた1959~1960製のもので、ジェフベックから貰ったものだとされています。はじめは丸いシールがいっぱい貼られていましたが後にあの有名なドラゴンペイントがされたギターです。



こちらドラゴンテレを構えるペイジさん


ペイジのメインギターがレスポールに代替わりした後もこのギターは使われてて、上述したように天国への階段のソロでも使用されたんですが、70年代(いつかは不明)にペイジの友達が「もっと良いギターにしてやるよ!」と言って勝手にリフィニッシュを行った結果、見た目が変わっただけではなく音が出なくなってしまいあえなく引退となります。

このギター自体はこれを期に使われなくなってしまったんですが、ネックを取り外して他のギターに取り付けていたことが後から判明します。それが1977年や1979年のライブのHot DogやTen Years Goneといった曲目で使われた茶色いBベンダー付きのテレキャスターです。

Bベンダーっていうのはなかなかお目にかかれない変態的なギターパーツで、2弦(B弦)だけをベンディング(チョーキング)できるようにしたものです。チョーキングっていうかアーミングに近いですね。
仕組みとしては、ギターのブリッジよりさらに下に取り付けた駒に2弦を取り付けるんですが、その駒はギターの裏をザグって取り付けられたバネのようなパーツによってネック側のストラップピンに繋がっていて、演奏時にはネックを下に引っ張ると連動して2弦が引っ張られて音程が上がる・・・という、文章でかくとよくわからなくなってしまいましたが、まあそういうパーツです。下にリンクや動画載せるのでそれを見たほうがわかりやすいかと思います。


天国への階段で使われたドラゴンテレのモデルはちょっと見つからなかったのですが(情報があれば教えていただきたいです)、茶色いBベンダー付きのテレはNash GuitarsからJimmy桜井さんモデルとして出ているみたいです。

デモ動画がYoutubeにありました。


そして同じNash Guitarsからジミーペイジモデルのストラトキャスターも出てます。


ストラトを持つペイジってすごく違和感ないですか?


これも同じくJimmy桜井さんモデルのギターで、ライブだとIn The Eveningで使われてるのが有名ですね。アーミングするためのギター、みたいな風にペイジは使ってるみたいです。
上述したテレキャスもこのストラトも、指板はスラブボードになってるみたいですね。ペイジ的にそこはこだわりだったんでしょうか。

こちらもデモ動画。

この2本のギター合わせた紹介サイトはこちら
http://www.apollonmusic.com/MrJimmy/


Danelectro 3021

これは1969年から使われてるギターですね。
In My Time Of Dyingみたいなスライドバーを使うオープンチューニングの曲や、White Summer、Black Mountain Side、Kashmir等のDADGAD、所謂シタールチューニングで多用されたギターです。
リップスティックというPUを搭載していて、しかもボディの材や構造が変わった仕様なためかなり独特な音がするようです。

これはペイジシグネチャーモデルが存在するわけではないのですが、かなり似た仕様のギターが同じDanelectroから出ています。「59」というモデル名ですね。

Zep時代のペイジが使用していたモデルはブリッジにローズウッドの木片が載っているタイプのものです。現行モデルには金属製のブリッジのものもあるので、同じ仕様のものを手に入れようと思ったら注意が必要ですね。
また現行モデルはモノによってヘッド角なんかにも微妙な違いがあるみたいです。

Fender XII

これはライブでは使ってないギターで、しかも情報が少なすぎるので載せるべきがどうか迷ったんですが、恐らく天国への階段の12弦パートでは使われているであろう、という話もあるギターです。

ペイジの機材を写した写真などにはちょくちょく出てくるギターですね。2009年にジェフベックとペイジが競演した時にも使ってました。

現行モデルで発売しているところはないのでヴィンテージ品を手に入れるしかないようです。

アコースティック

Martin D-28

これは1970年のライブから解散まで、アコースティック曲ではほぼレギュラーで使われていたギターです。
Martinから定番ギターの一つとして未だに発売されているモデルです。

Harmony Sovereign H-1260

天国への階段のアコースティックパート、Rain Song等で使われたと言われているギターです。
このギターも現行で発売されているものはなく、ヴィンテージ品を手に入れるしかないようです・・・




とりあえずギターはこんなところでしょうか。まとめてみるとほんとに色々なメーカーから発売されているんですね。
※申し訳ないのですが、もしかしたら間違った記載がされている可能性もあります。そういった場合はコメント等で知らせて頂けるとありがたいです。


(現在発売されていないギターも記載されています。ご了承ください。